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廃食用油を“エコハンドソープ”に変える。
SDGsに貢献するプロジェクトを
続々と展開中。

未来に向けて持続可能な社会を実現していくために、いま企業活動においてもSDGs(※)への取り組みが求められている。そんななか、伊藤忠ケミカルフロンティアでは、さまざまな社会課題解決につながる独自のビジネスの創出に挑んでいる。そのプロジェクトの一例をご紹介しよう。

(※) Sustainable Development Goals/2015年に国連総会で採択された持続可能な開発のための17の国際目標

世界が直面している課題の解決に向けて
環境配慮型ビジネスの創出に挑む。

今、世界は、環境問題やエネルギー問題などの重大な課題にいくつも直面している。その解決に向けて社会全体がSDGsへの意識をますます強めており、伊藤忠グループも経営計画の基本方針のひとつにSDGsへの貢献と取り組み強化を掲げている。
そして、伊藤忠ケミカルフロンティアにおいてその重要なミッションを担っているのが、山脇が率いる新規ビジネス推進部だ。同部はその名の通り、新たなビジネスの創出を目指して、全社横断的なテーマの戦略の企画・立案・推進を行っているセクションであり、SDGsに貢献するべく2020年からは環境配慮型ビジネスの創出にも注力している。
「さまざまな環境配慮型ビジネスを検討するなかで、我々がまず注目したのが、料理に使われる廃食用油の活用です。廃食用油は、化学原料に再生したり、あるいは燃料、飼料として使用するなど、さまざまな活用法が考えられますが、なかでもいち早く実現できる案件として“石鹸”に変えるリサイクルに着目して、実現に向けたプロジェクトを当時の松島課長が立ち上げました。」(山脇)
廃食用油を石鹸に再生するリサイクルは、自社内だけでは事業化できない。外部の専門企業とアライアンスを組む必要があり、新規ビジネス推進部のメンバーたちはパートナー探しに奔走した。

廃食用油から石鹸を作るプロセスを確立し
伊藤忠ビル内で資源循環を実現。

廃食用油から石鹸までのプロセスは、排出された廃食用油の確保、廃食用油の回収、廃食用油を石鹸原料にする加工、そして石鹸の生産と大きく4段階ある。
「それぞれのプロセスにおいて、どの企業と組むべきかをリサーチし、時には候補先の工場などに自ら赴いて確認しながら、品質やコスト面で相応しい企業を選定しました。こうしてリサイクルを依頼するパートナーとの関係を確立する一方、試作品を社員の方々に実際に使っていただき、その評価をもとに製品を仕上げていきました。そして、再生した石鹸をどう普及させていくかも検討。まずは身近なところから浸透させようと、本社の伊藤忠ビル内で使う手洗い石鹸を、こちらに置き換えることを企画したのです。」(山脇)
廃食用油からリサイクルされた石鹸は“エコハンドソープ”と名付けられ、伊藤忠ビルの地下一階にある食堂から排出される廃食用油をパートナーが回収し、伊藤忠ビル内のトイレなどでリサイクルされた石鹸として使用するというループを構築。このリサイクル事業を実際に運営するのは、社内のエコケミカル課が担う体制とした。そして2021年8月からビル内の一部で使用が開始され、2022年2月には全館に展開。現在、伊藤忠ビル内では“エコハンドソープ”の使用がスタンダートになっており、資源循環を実現している。

廃食用油「リサイクル石けん」生産の流れ

カーボンニュートラルの実現へ向けて、
新ビジネスを創出できるチャンスがあふれている。

この“エコハンドソープ”は、グループ全体に良い影響を及ぼし、新たなビジネスにも結びつきつつあるという。
「伊藤忠グループの他の部署から、取引先である建設会社や不動産会社などに“エコハンドソープ”を紹介して商売にしたいという引き合いがあり、さまざまな案件が進行中です。いくらSDGsに貢献できる取り組みであっても、収益を上げなければ事業として継続できない。そこは我々商社パーソンの力が問われるところだと思っています。」(山脇)
そして、新規ビジネス推進部では、さらに新たなプロジェクトを続々と企画している。環境負荷軽減に向けたバイオ素材・原料の取り組み、省電力素材の開発、新エネルギーとしての水素保存物質の開発、そしてフードロス削減のために食品の消費期限を延ばす取り組みなど、チャレンジできることはいくらでもあると山脇は語る。
「特にいま社会が抱える重大なテーマは、カーボンニュートラル(脱炭素社会)の実現であり、そこには大きなビジネスチャンスがあると思っています。我々は、機能性化学品を原材料として扱うあらゆる業界、自動車、家電、建築、衣料、食品、医薬などのお客様とつながりがあります。昨今はどのお客様もカーボンニュートラルへの対応を迫られており、そのニーズに応えていくことがそのままSDGsへの貢献になります。長年の実績によりお客様は弊社に、単なる品物の売買だけでなく、新しい仕組み、付加価値の提案を期待してくれています。時代の流れを把握し、自らあるいは仲間と考え企画することにより新ビジネスを創り出せるチャンスも大きいです。これから入社されるみなさんにも、ぜひ『これは○○さん達が創ったビジネスだ』と語り継がれるような、そんな仕事を成し遂げてほしいですね。試行錯誤の繰り返しですが、楽しいですよ。」

山脇 成啓経営企画グループ 新規ビジネス推進部長

1989年伊藤忠商事入社。以降、化学品部門の営業でキャリアを重ね、中国に7年間駐在し、中国市場での化学品ビジネスをマネジメントした経験を持つ。帰国後、伊藤忠ケミカルフロンティアに籍を移し、経営企画や営業などに携わり、2021年から新規ビジネス推進部の責任者を務めている。